地方自治体

島田 裕之(しまだ ひろゆき)先生

あたまの健康チェック®(以下、本スケール)は、信頼性と妥当性が確保された代表的な認知機能検査であり、研究、臨床、保健活動において広く用いられている。 特筆すべきは健常者と軽度認知障害(MCI)を有する者との判別力が高く、精度97%、感度95%、特異度88%と報告されている。 これは、現状で一般的に実施される各種認知機能検査より高精度であるといえる。 認知症の予防のためには、対象者の異常を早期に発見し予防活動を推進することが重要であり軽度認知障害(MCI)のスクリーニングは重要な役割を持つ。
本スケールは、地域保健活動における潜在的な認知症予防の対象者の把握、経時的な状態把握を通じた対象者の予防意欲促進、 そして、予防活動の定量的な予防活動の効果計測に有益であり、広く活用されることが望まれる。
検査を広く実施するためには、多様な状況下での実施可能性の高さが求められるがこの点においても本スケールは利点を持ち、短時間で専門職でない検者でも実施可能であり地域保健活動でも十分導入が可能となっている。 今後の課題は、アミロイド蓄積等の病理変化の推定が可能かどうかだが、近年アミロイドイメージングとの関係を検討する報告もなされてきており、より早期の段階で認知症予防活動を推奨すべき対象者を非侵襲的に特定することができるかもしれない。 以上の点から本スケールは、認知症予防のスクリーニング検査として有用であると考えられ、今後のさらなる展開に期待したい。

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター センター長

平成15年北里大学大学院博士課程を修了(リハビリテーション医学)。 東京都老人総合研究所研究員、Prince of Wales Medical Research Institute(Sydney, Australia)客員研究員、 日本学術振興会特別研究員、東京都健康長寿医療センター研究所を経て、現在は国立長寿医療研究センターに所属。 名古屋大学、信州大学大学院の客員教授を併任。 専門領域はリハビリテーション医学、老年学。高齢者の健康増進に関する研究を行っており、 第10回社団法人日本老年医学会優秀論文賞、Geriatrics and Gerontology International Best Article Awardなどを受賞。

現在の主な活動
認知症予防や寝たきり予防を目指した高齢者の健康増進のための効果的なプログラムの作成と効果検証を実践している。
近年では、日本医療研究開発機構や厚生労働省の研究班の代表研究者を複数務め、平成24年度介護保険制度改訂にともなう認知症予防プログラムの改訂、サルコペニアの定義に関する提言等に関与した。

2025年に向け、認知症人口は急速な増加傾向。
認知症ケアの現場の慢性的な人手不足は今後も一層深刻化が予見され、
認知症発見・診断の遅れによる重篤化に伴う、
社会保障費や介護者の負担増大が深刻な社会問題となっています。
今後の地方自治において、認知症の方々に対応する「認知症対策」に加えて、
まだ健常である市民を対象とした「認知症予防対策」の推進は急務です。

あたまの健康チェック®は、従来の認知機能検査が不得手であった
若年層や健常~MCI群の認知機能の推移を、
職能を問わず短時間で高精度に定量観察いただけます。

簡易認知機能スケール あたまの健康チェック®は、2019年3月付で、神奈川県庁により「ME-BYO BRAND」に認定されました。


「ME-BYO BRAND」とは

優れた未病産業関連の商品やサービスを、神奈川県が「ME-BYO BRAND」として審査・認定する制度。 生活習慣改善、ロコモティブシンドローム、メンタルヘルスケア等の社会的課題の解決に向けて、 意識・行動変容に繋がるもの、未病産業をリードするトップランナーとしてふさわしいものが認定される。

従来の検査法を用いた、いわゆる「認知症チェック」の運用をしているが、
認知症の方の顕在化には寄与するが、健常者やMCIの方々の
経時変化の評価や予防事業や保健指導に繋げづらい。

従来の認知機能検査は、2018年4月から保険適用となり、保険診療下で用いられる趣旨が強くなりました。
健康増進や介護予防、認知症予防を意図した行政事業においては、認知機能低下のみられない健康な方やMCIの方、65歳未満の若年層の方々の認知機能評価の実施が今後、一層ニーズが顕在化して参ります。 あたまの健康チェック®は、これらの人口群の認知機能の状態を経時的に観察可能なため、予防事業のアウトカム評価にもご利用いただけます。

従来の検査法を用いた、いわゆる「認知症チェック」の運用をしているが、
「認知症か否かは知りたくない」「自分はまだ大丈夫だから必要無い」
「馬鹿にされているようで嫌だ」等、市民の方が受検したがらず困っている。

従来の検査法では、受検者の拒否による検査実施の難しさが、しばしば課題として挙げられています。
あたまの健康チェック®は、認知症ではない方健康な方向けの認知機能スケールであるという特性や10単語想起のチャレンジングなトライアルにより構成されて学習効果もなく、「認知症チェックを受けたくない」「馬鹿にされた」等の拒否ケースが最小限となるようデザインされています。

人手がかからず便利だと受診者が一人で操作できる端末プログラムを採用したが、
受診者がプログラムの意図したとおり正しく操作し検査を完了したかどうかを担保できない点や、それを解消するために補助者を付けた場合の補助者の存在がバイアスとなる点が解消できず、検査ではなく、脳トレ機器となってしまっている

人手不足は慢性的な課題であり、人員削減策は必須の戦略と言えます。しかしながら、認知機能評価において検査環境の保全をするためにも必要最小限の人員が求められます。
あたまの健康チェック®は、検者の職能を問わないため、医師や心理士、その他のコメディカルの人員配置が必須要件ではありませんので、評価精度を低下させることなくどなたでも操作をいただけます。

健康増進事業や介護予防事業において認知症予防を推進しているが、
事業の効果を測る術がないままの状態である。
今後は、予防事業の効果の検証・評価を行っていくべきだと感じている。

健康増進事業や介護予防事業の対象者は、要介護認定を受けていないまだ健康な方々です。健康で認知症の疑われない方々の評価は従来の認知機能検査法が不得手な領域でした。
あたまの健康チェック®は、健康増進事業や介護予防事業に参加される健康で認知症の疑われない方々の認知機能観察に適しており、予防介入の効果を定量的にアウトカム評価する際に最適です。

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尾張旭市

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